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Manifest Study

マニフェスト研究

03.情報政策

人工知能(AI)の活用

地方政治に人工知能(AI)の活用-情報政策

政策提言として

人工知能(AI)は様々な分野で導入されており、地方自治体でもAIが活躍して成果を上げているテクノロジーではありますが、世界的に見ると日本はIT分野に関しては後れをとっているのが現状です。

複雑な統計や計算を瞬時に完了するAIを活用することは 、人が行うよりも正確でトラブル防止にも役立つうえに、職員の数が足りずに住民への対応が遅れがちだった窓口業務など、地域住民へのサービスの向上にもとても効果的な技術の一つです。

まだまだ発展途上のAI技術ですが、技術革新のスピードは大変目覚ましく日進月歩で日々成長を遂げており、AI技術を導入していくことは、人口減少で働き手の確保が難しくなる分野に対して非常に有効な手段として活用していくことができます。

背景

  • AIは一部業務の代替えとなる技術
  • AI技術は年々進歩している
  • 地方政治への導入は必須
  • 行政サービスの向上を図る
  • 調査や選考などに対して職員の手が足りていない

根本的な原因

  • 人口減で職員数の確保が困難になる
  • 行政サービスの維持が困難になる
  • 膨大なデータ処理に時間がかかる

質問と提言例

 作成中

人工知能(AI)とは

人工知能とは、言語の理解や推論、問題解決などの知的行動を人間に代わってコンピューターに行わせる技術のことで、計算機による知的な情報処理システムの設計や実現に関する研究分野のことです。

人工知能の研究は大きく分けて、人間の知能そのものを持つ機械を創ろうとする立場と、人間が知能を使ってすることを機会にさせようとする立場の二つの立場がありますが、実際の研究のほとんどは後者の立場に立っていますので、人工知能の研究とは人間のような機会を創ろうとしているわけではありません。

人工知能の種類

◇特化型人工知能(Narrow AI)

特化型人工知能(Narrow AI)とは、「弱い人工知能」とも呼ばれ、個別の領域に特化して能力を発揮する人工知能のことで、コンピューター将棋、自動運転自動車、医療診断など、既に人間以上の能力を持つものが数多く実用化されています。

しかし、特化型人工知能は、あらかじめプログラムされたこと以外は何も出来ず、役割としては人間の能力の補さや拡張としての機能を期待されています。

◇汎用人工知能(AGI)

汎用人工知能(AGI)とは、「強い人工知能」とも呼ばれ、異なる領域で多様で複雑な問題を解決する人工知能のことで、人工知能(AI)自身による自己理解、自律的自己制御が出来、人間が設計した時の想定を超える働きを期待することが出来ます。

汎用人工知能をわかりやすく言うと鉄腕アトムのような存在で、汎用人工知能を創ることは、人類が人工知能を創り始めた目的でもありますが、開発のために解決しなければならない問題も多く、開発に成功し実現されているものはほとんどありません。

人工知能のレベル

人工知能は、処理をすることのレベルによって4つに分類することもできます。

  • レベル1・・・指示されたことだけをやる
  • レベル2・・・ルールを理解し判断できる
  • レベル3・・・ルールを改善しより良い判断が出来る
  • レベル4・・・自分で判断基準を設計し判断できる
・Lv1.制御プログラム

最も単純な働きをする人工知能(AI)として、制御プラグラムがありますが、温度・湿度・外の天気・日射量・オンラインの天候データ・時間帯などの変化に応じて機能するなどの人工知能で、エアコンや冷蔵庫などに使われているものがイメージしやすいと思います。

・Lv2.対応パターンが多い人工知能

ただ単純な作業を行うだけでなく、様々な局面に対して対応できるようになる人工知能は、将棋のプログラムや掃除ロボット、質問に答えるような人工知能のことで、人間の持つ知識を出来る限り多くプログラムとして入力しておくことで、対応できる領域を拡張していくことが出来ますが、自ら学習することは出来ません。

・Lv3.対応を自動学習する人工知能

Googleなどの検索エンジンなどに代表される、「AはBである」という構造を1から100まで理解するのではなく、ある程度のサンプル数から自動的にそのパターンとルールを学習することが出来、判断軸さえあれば、データからルールを設定・学習してより良い判断が出来、ある程度のパターンから推測して最も近いであろう選択肢を選べることが特徴です。

実際にGoogle検索でキーワードを検索してみると、検索キーワードに似たようなワードも自動的に表示してくれたり、検索するキーワードに誤字などがあった場合でも、近い言葉を予測して、自動的に検索キーワードを入れ替えてくれたりしますが、「ある程度のサンプル数から自動的にそのパターンからルールを学ぶ」ことが出来ている証拠です。

・Lv4.判断基準を設計する人工知能

対応を自動学習する人工知能に加え、物事に対応するための判断さえも自らの力で構築することが出来る人工知能は、パターンとルールさえも人工知能自らが学んで知識データとして積み重ねていきますが、簡単にいうと判断軸を自分で発見し、自分でルールを決め、判断を下すことが出来るということです。

機械学習と深層学習(ディープラーニング)

◇機械学習

機械学習とは、大量のデータを処理しながら「分け方」を自動的に習得することですが、分けるための判断軸を与えることで、それを活かして学習していくことが出来ます。

◇深層学習(ディープラーニング)

深層学習(ディープラーニング)とは、分けるための軸を自分で見つけることが出来るものを言い、「物事を判断するための判断軸は人工的に取り付け、そのうえで機械自身に学習させる」のか「人工知能がその判断軸すらも自発的に創り出し、自発的に学習していくのか」という違いがあるのです。

もう少しわかりやすい例を出すと、私たちは男女の違いを一目見ただけで「男」か「女」かを一瞬で判断していますが、これを人工知能に認識させようとした場合、まず人工知能に男女の特徴を覚えさせる必要があります。

「男か女か判断できる特徴=特徴量」ということを、人の手によって人工知能に教え込む必要がありますが、特徴を基に「男の概念」「女の概念」を覚えてもらう必要があります。

以前は「人工知能がこの特徴量と概念を誰の手も借りずに自ら学習できない」ことが最大の壁でしたが、「深層学習(ディープラーニング)」は、「特徴量」を自分で見つけ出すことが出来る技術で、これまで解決することのできなかった最大の壁を崩すことが出来る可能性を秘めた技術なのです。

人工知能に奪われる仕事と奪われない仕事

◇人工知能に奪われる仕事

人工知能の技術の進歩によって、今後仕事が奪われるであろう代替えの可能性の高い職種があると言われています。

  • 一般経理事務員
  • 受付係
  • クリーニング取次店員
  • 建設作業員
  • 自動車組立工
  • 自動車塗装工
  • スーパー店員
  • タクシー運転手
  • 宅配便配達員
  • 電車運転士
  • 路線バス運転士
  • 通関士 など

奪われるといわれている仕事の特徴をみてみると、作業が複雑ではなく比較的単純作業に近く、シンプルに人工知能にさせた方がコストがかからず、人間よりも正確に仕事をこなせるような職種のものばかりです。

仕事のクオリティがコンピューターに敵わなくなるような職種は、今後も代替えされる可能性が高いということですが、コストがかかっている仕事も要注意で、「税理士」「司法書士」「後任会計士」などの国家資格が必要な仕事も人工知能が役割を果たす事態は避けられないようです。

◇人工知能に奪われない仕事

人工知能が発達していっても、職種によっては仕事を奪われる可能性が低いものもあるようです。

  • アートディレクター
  • インテリアコーディネーター
  • フラワーデザイナー
  • メイクアップアーティスト
  • 映画監督
  • ミュージシャン
  • ゲームクリエイター
  • テレビタレント
  • マッサージ師
  • 美容師
  • 保育士
  • 漫画家
  • 経営コンサルタント など

人工知能に奪われる可能性の低い仕事の特徴としては、人との繋がりを大切に考えられている職業で、人工知能が行うよりも人間がやった方がはるかにコストパフォーマンスが高い場合も考えられます。

人工知能と地方自治

人工知能(AI)技術の活用が民間企業に広がる中、地方自治体でも本格導入に向けての動きが活発化してきていますが、戸籍事務での事例検索や自動会話プラグラムを活用したサービス案内、道路の補修点検など活用方法は様々で、人工知能を試行的に活用して成果を上げている例も出ているようです。

人口減少で自治体職員の減少が予想されているだけに、総務省も官民一体のモデル事業を計画・導入を後押しする構えも示しており、人工知能が得意とする分野の業務を任せ、住民サービスの維持に活用すべきであるという声も強くなっています。

◇地方自治体の活用事例

・戸籍事務の事例検索

法務省の判断事例をデータベース化し、人工知能の自然言語処理で必要な情報を抽出し、取り扱いが難しい特殊事例の判断に生かすものですが、婚姻など戸籍関係・転入・転出の届け出や各種証書の発行に対し、職員がその都度膨大な資料を調べていると調査だけで1週間かかるものでも、人工知能であれば迅速に事例検索を行うことが出来、最終的な判断は職員がするようになることで、経験の浅い職員でも業務を担当できるようになります。

・議会や協議会の議事録作成

人工知能を活用した議事録の自動作成支援ツールを導入することで、議会や地元住民との協議会などで月に何度も開かれているものを職員が録音データを聞きながら手作業で議事録を作ると時間がかかるものも、短時間に自動で文章化を図ることが出来ます。

地域によっては独特の用語や地名、固有名詞が使用されていますが、人工知能の自動学習で対応することが出来、最終的な文章の校正は職員が行うようにすれば、職員の業務負担は大幅に軽減することが出来ます。

・保育所の入所選考

保育所の入所選考などには、保護者の労働時間、妊娠や障害の有無、親族介護の必要性などの膨大な情報を考慮する必要がありますが、点数化された膨大なデータを人工知能に処理させることで、優先順位を決めて順位に従って保育施設に割り振り行う一連の作業をスムーズに行うことが出来ます。

項目の点数化作業は職員の手で行われる必要はありますが、点数で並べ替える作業を人工知能に行わせることで、例えば入所選考に600時間かかっていた作業をたった数秒で終わらせることが出来るようになります。

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